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特集  2018.02.03

山県月一中学校、若き校長/長屋和晃さん

平成9年に廃校となった、山県市最北の「北山小学校」(現在は北山交流センター)。

 

ここでは月に一回、大人のための中学校が開かれます。

その名も「山県月一中学校」。

二度と味わうことのできない中学生時代の青春を、もう一度体験することができます。

 

そんな新しいスタイルの中学校で、普段は一般企業に勤めながら開校当初から「校長」を務める長屋和晃さんに、お話を伺いました。

 

 

地域の若き担い手

 

長屋さんは平成2年に山県市の美山地区(当時は美山町)で生まれ、学生時代も就職後も美山で過ごしてきました。

 

「YACC」という30年の歴史ある美山の青年ボランティア団体で、代表として活躍しています。

かつてはご自身のお父さんも代表を務めていたことから、小学生の頃からイベントやゴミ拾いのお手伝いなどをしていた長屋さんにとって、YACCに所属して地域のためにボランティアをするのは自然のことだったといいます。

 

毎年恒例イベント「いかだ川下り」

 

地元愛で溢れた青年だったのかと思いきや、意外にも当時は「こんな田舎、早く出ていきたい」と思っていたそうです。

 

そんな長屋さんに、ひとつの転機が訪れたのは20歳の頃。

「過疎が進んでいく地元のために何かしたい」という思いで、都会からUターンしてきた2人の男性との出会いがきっかけでした。

 

「YACCの代表として顔を合わせる機会があって、『どんなことするんだろう』って気になった。2人と話をして、一緒に地域を見つめ直すうちに、自分の知らない地域のことが知れたり、新しく地域の人との出会いもあって、すごくいいところやなって再認識した。『結局自分も狭い世界、目に入る範囲でしか山県市のことわかってなかったな』って気付いて、自分にももっとできることはないかって思い始めた」

 

その後、それまで勤めていた会社を辞め、地元のNPO法人「山県楽しいプロジェクト」の緊急雇用で1年間まちづくり活動に従事するなど、活動の場を広げていきました。

 

そんな長屋さんが山県月一中学校の設立に携わることになったのは、緊急雇用の契約満了後に山県市の雇用促進事業の一環で名古屋で受講した職業訓練の講師・林賢二さん(現在、山県月一中学校「理事長」)との出会いがきっかけでした。

 

休み時間での談笑中に月一中学校の構想を林さんから聞いた長屋さんは、「おもしろそう! ぜひ、山県で!」と立候補。

 

開校を実現するために、まずは林さんに山県市内を案内し、地域を知ってもらうことから始め、それから地元で協力してくれそうな若者に「一緒にやろう!」と声をかけていきました。

 

そのメンバーで何度か打ち合わせを重ね、行政から校舎の使用許可も得るなど、手探りながらも開校に向けて着々と準備は進んでいき、平成27年4月に開校が決定したのでした。

 

全く新しい中学校

 

月一中学校では、高校生以上を対象に参加者を募集し、参加者が1年間「生徒」となります。

毎月第二土曜日(月によっては別の週)に北山小学校へ集まり、実際の学校のように1日に4回の「授業」を受けながら親睦を深めていきます。

 

授業の「先生」になるのも、生徒。

それぞれの生徒が1年間で2回の授業を担当し、自分の得意なことや好きなことについて講義します。

 

また、運動会や遠足の日もあり、年度末には文化祭と卒業式も行われるなど、本当の中学校のように行事も盛りだくさん。

 

「最初は参加者を集めるのに苦労した。年間3万円に見合う価値があるって伝えるのが大変で。でも、コミュニケーションが希薄になってきている時代だけど、きっかけがあれば仲良くなれるし、そういう場所を求めている人は絶対にいると思った。大人になると出会いも新しい友達を作る機会も減ってくるから。それに、『普段暮らしているまちから離れた場所』とか『本物の学校』ってちょっと非日常な感じもするしね」

 

その長屋さんの言葉通り、メディアで生徒募集を取り上げてもらったり、興味のありそうな知人に声をかけたりしながら、初年度は10人の生徒が集まりました。

 

 

おもしろいのは、20代から60代まで、幅広い年代の参加者が集まったということ。

 

生徒同士が距離を縮められるか不安だったといいますが、心配は杞憂に終わりました。

同じ目的をもって集まった同士、打ち解けるのはあっという間。

「生徒同士が最初に自分で設定したニックネームで呼び合う」というルールのおかげもあってか、年齢の差を感じさせないくらい本当のクラスメートのように親しくなっていったそうです。

 

「若いメンバーは自分より年上のメンバーから学ぶこともあるし、逆に年上のメンバーが若いメンバーからエネルギーをもらうこともあった。学校っていう空間があるからこそ、世代関係なく、和気あいあいと交流できるんだと思う」と長屋さんは振り返ります。

 

学校生活

 

授業内容はあらかじめ、入学前にスタッフと生徒との「面接」の中で決められ、理事長によって年間のスケジュールが割り振られます。

 

最初は「自分には授業できるような特技なんてない」、「人前で40分もひとりで授業できるかな」と不安だった生徒も。

 

しかし「2回の授業を通して伝える力がのびるし、それは日常生活でも活きてくると思う。それに10人すれば職業も特技も趣味も十人十色で、授業を受ける生徒も自分の世界が広がって感動するし、それがさらに『先生』の自信につながる」と長屋さんはいいます。

 

 

 

長屋さん自身、毎回参加者の授業を聞く中で、好奇心が掻き立てられるそうです。

最近では、ハンググライダーの魅力を伝える授業で実際に空を飛んでいるときの動画を見て、自分も挑戦してみたいと思ったとか。

 

「チャレンジしたいと思ったときに、その専門家が同じクラスにいるっていうのはありがたい。仕事のことなどをフランクに相談できる人生の先輩にもたくさん出会えるから、これから社会に出るような学生さんなどにも、ぜひ参加してほしいなと思う」

 

 

先述したとおり、親睦を深める機会は授業だけではありません。

運動会や遠足など、スタッフの遊び心満載な工夫が凝らされたイベントも。

 

毎年9月に行われる運動会では、赤団と白団の2チームに分かれ、玉入れや綱引き、大縄跳び、リレーといった競技で得点を競い合います。

限られた時間で、各団応援合戦も準備します。

 

 

 

「お遊び」といって、手を抜くことはありません。

大の大人が、本気で熱くなって楽しめるのが月一中学校のいいところ。

 

 

競技終了後、各団には美山の工房で作られた「杉のメダル」が贈られたり、個人への「特別賞」として山県市の特産品がプレゼントされたりと、「山県らしさ」へのこだわりもみられます。

 

 

遠足も、山県月一中学校の一大行事。

 

1年目は、普段学校生活を送っている美山から舞台を移し、参加者に山県市をもっと知ってもらおうと伊自良を巡りました。

 

2年目は、下呂市小坂町へ。

小坂出身の生徒に、廃校となっている木造校舎の「湯屋小学校」や滝めぐりコースの一部を案内してもらいました。

 

3年目は、修学旅行先の定番・京都へ。

毎年秋に行われていた遠足を6月という早めの時期に行い、2チームに分かれて「〇〇で写真を撮る」などの課題をいくつか設けることで、生徒同士の親睦をはかるなど、新しい試みを取り入れました。

 

2年目に訪れた湯屋小学校

 

 

その他に、学校近くの畑で里芋を育てる地域学習の時間も。

 

 

秋には収穫し、自分たちで育てた里芋を調理して味わう「調理実習」も行われます。

自分たちで育てた里芋は、おいしさも格別。

 

 

 

3月に行われる文化祭では、生徒2チーム、スタッフチームの計3チームが、放課後や別日に集合して準備してきた出し物を披露。

演劇や映像、音楽ステージなど、アイディアと手作り感に溢れる、笑いあり涙ありの舞台には、出演者も観客も胸が熱くなります。

 

まさに1年間の締めくくりにふさわしい行事といえるでしょう。

 

 

2年目からは、校外のイベントとして、ナゴヤドームで開催されるリレーマラソンにも出場。

希望する生徒・スタッフで構成された2チームで、42.195kmのタイムを競いました。

 

「これまで運動をあまりしてこなかった」というメンバーも、勇気を出して参加。

本番に向けて放課後にみんなで北山地区をジョギングするなど、さらに絆が深まるイベントになりました。

 

 

また、生徒の発案で飲み会が開催されたり、結婚・出産したメンバーをお祝いしたり、自主的にバンドを組んで練習に打ち込むメンバーがいたり。

卒業後も、生徒によって同窓会が企画され、再会を懐かしむ場面もあるそうです。

 

学校以外でも交流があるほど仲良くなれるのが月一中学校の魅力のひとつだと長屋さんはいいます。

 

「介護で心を病んでしまった人が月一中学校に参加して、月に1回の登校を待ち遠しく思ってくれたり、引きこもりのお子さんがみえるお母さんが、何か子供を外へ連れ出すヒントを得たいと思って通ってくれることもあった。1年を通して表情もどんどん明るくなっていったし、そういう何か悩みを抱える人にとっても月一中学校は求められる場所になっていると思う」

 

地域にとって

 

山県月一中学校の「給食」は、同じ北山小学校のランチルームで週末に営業している農家レストラン「舟伏の里へ おんせぇよぉ~」にお願いしています。

 

舟伏の里へ おんせぇよぉ~
住所/岐阜県山県市神崎100(北山交流センター内)
HP/http://gifu-yamagata.wixsite.com/onseiyo

 

通常の営業と全く同じメニューというわけではなく、スタッフのおばあちゃんたちが揚げパンなどの懐かしの給食メニューや季節に合わせたメニューを取り入れて作ってくれる給食は、生徒にも大好評。

 

 

「月一中学校がなかったら北山や『おんせぇよぉ~』に来ることもなかっただろうし、地域の施設を利用させていただいているということで、少しでも地域のためになっているのかなと思う。それに、『おんせぇよぉ~』は作り手であるおばあちゃんとの距離が近くて、いい意味で敷居が低いから、来る度にふるさとに帰ってくるような感覚でいられる」

 

実際に、月一中学校をきっかけに、生徒が個人的に北山のイベントに参加したりすることもあるんだとか。

 

山県月一中学校の話があがるまでは「山県」という名前さえ知らなかった理事長も、「山県は子供を遊びに連れてきたい場所」と評してくれているそうです。

 

「ここみたいな田舎は、理事長みたいな『都会の起業家』に価値を見出してもらわないといけない。田舎は仕事がないっていうイメージだけど、そうじゃなくて『田舎でも楽しみながらお金を生み出すことはできる』っていうことを実践していきたい。そうじゃないと、地域が廃れていく一方だから。月一中学校は単に趣味の延長というだけじゃなくて、廃校を使ったビジネスの成功例にすることが目標かな」と長屋さんは力強く語ってくれました。

 

月一中学校の未来

 

月一中学校への愛情が深い長屋さんですが、なんと今年度で山県月一中学校の校長を退任し、運営から退くそうです。

 

「3年目にもスタッフの入れ替わりがあったけど、新しいスタッフがこれまでにない視点で新しいアイディアを出してくれて、生徒さんの受けもよかった。『今が楽しい』だけじゃなくて、マンネリ化しないように、どんどん新しい風を吹かせていきたいと思って」

 

そして来期は、これまで3期連続生徒として山県月一中学校に参加していたメンバー2名を、新たにスタッフとして迎えます。

 

「もともと生徒として、山県月一中学校をよりよくするためにスタッフにアドバイスをしてくれていたメンバーだった。それに月一中学校のことを『日常とは違う空間で居心地がいい』、『こんなに笑えるところはない』って言ってくれて、月一中学校を大切に思ってくれている。そんな2人なら、来期を任せられると思った。この3年間で月一中学校の土台はできたしね」

 

第一線からは退くものの、今後も地域へつなぐアドバイザーとして山県月一中学校と関わっていくそうです。

 

さらに、他の地域でも月一中学校の分校を設立し、そのコミュニティーを広げていくことも視野に入れているんだとか。

 

その有力候補となっているのが、2年目に遠足で訪れた下呂市小坂町。

現地にも、「ぜひ月一中学校を小坂の湯屋小学校で開校したい」と言ってくれている人がいるそうです。

 

「遠足のあとにも1回小坂へ行ったけど、いろんな自然体験ができるすごく魅力的な場所だと思った。来年度はできるだけ小坂へ足を運んで、魅力をもっともっと知りたいし、開校に向けてのサポートをしていきたい。小坂で開校できたら、例えば運動会で学校対抗戦をしたりとか、いろんな可能性が広がる。それに、向こうで学んだことを山県へ持って帰って、いろんな活動に生かしていきたい」と月一中学校の発展と山県市の未来を見据える長屋さん。

そんな山県月一中学校も、時期は未定なものの、耐震問題により北山小学校が立入禁止になるという課題に直面しています。

 

「もしかしたら、あの学校でできるのは来期が最後になるかもしれない。でも、こればっかりは仕方ない。頑張りが足りんかったかな。月一中学校を通して『廃校でもこんな活用方法がある』、『これだけ必要としている人がいる』って示したかったけど、耐震補強に踏み切ってもらうほどの実績を作れなかった自分の力不足もある」

 

しかし、校舎が使えなくなったからといって山県月一中学校がなくなってしまうわけではありません。

 

「公民館を利用させていただいたり、使われていないお寺をお借りして寺子屋風にしたりするとか、やり方はいくらでもある」と思案し続ける長屋さん。

 

普段のお仕事だけでなく、就業時間後や週末の限られた時間を使って地域のために様々なボランティア活動やイベントを行っている長屋さんのエネルギーには、圧倒されるばかり。

その一生懸命さと天真爛漫な人柄は、少なからず人を惹きつけているはず。

 

「田舎は閉鎖的って思われがちだし、確かに何も知らないで来たら『何もないところ』で終わってしまうかもしれない。だけど、自分みたいに地域の良さや楽しみ方を知っている人を通せば、楽しんでもらえる自信がある。『何かがあるから行く』じゃなくて、『あの人がいるから行こう』と思ってもらえるような人になりたいなって思う。そして自分みたいに山県の良さを知って、それを広めようとしてくれる人を増やしたい。同年代の友達ももう子供がいたりするから、その子たちが10年後、20年後に住みやすいまちにしていきたいな」と頼もしく語ってくれました。

 

――――――――――

入学申込はまだ間に合います!

山県月一中学校 平成30年度生徒募集はこちらから。

https://ameblo.jp/yamagatatsukiittyu/entry-12337784915.html

 

【入試試験日時】平成30年2月10日(土)10:30~

【文化祭・卒業式日時】平成3月10日(土)10:30~

【会場】北山交流センター(岐阜県山県市神崎100)

文化祭・卒業式は見学自由。

入学式以降も見学大歓迎!(※初回見学無料)

 

 

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